【民進党代表選】前原誠司氏「社会保障と財政再建の両立」を訴え

 

 

 

 

 


民進党前原誠司元外相24日、党代表選(9月15日投開票)への出馬を週内に正式表明する方針を固めた。24日に都内で党内の保守系議員と会談し、出馬の意向を伝えた。前原氏は、大畠章宏国土交通相の「素交会」や旧維新の党グループを中心に支持を集めたい考えだ〉(24日 「産経ニュース」)

 

雑誌『世界』(岩波書店)で対談をおこなった元外相・前原誠司氏は野党4プラス1の枠組みを容認。かつての「白アリ発言」が物議をかもすが6月の衆院選北海道5区補選で そのアリさんとも街頭演説に立っている。領袖を務めるグループ・凌雲会には旧・社会党系も入ってきており、特段、驚くべき話ではない。

 

 

傾聴すべきは「格差是正」だったと考える。時の代表だった前原誠司氏は2005年、市場主義的な態度をとる自公に「改革を競おう」と呼びかけるなど、民進党民主党)において唯一無二の『改革派』だった。しかし、『世界』で語ったところでは、歳出を増やしてこそ財政再建ができるとする対談者の論で2013年ごろ、「気付かされた」のだという。財政難にあえぐ社会保障などを「格差是正」の方向へもっていく新しい日本の形を書くのだとすれば「白アリ発言」も また、撤回していただかなければなるまい。

 

 

対立候補蓮舫氏が属するグループ・花済会は財務省傘下である。選挙戦前に「格差是正」を唱えた理由は、党が割れた「税と社会保障の一体改革法案」をめぐる自らの立ち位置を鮮明にする意図があったのだろう。もちろん、一般党員をはじめ、女性代表となる蓮舫氏が優勢だが、前原誠司氏の凌雲会、元幹事長・大畠章宏氏の素行会、旧維新グループが合わされば党内4割にのぼる。 元々、前回選挙で支持した細野豪志氏の派閥は『反岡田』だったから、必ずしも、当確といえる状況でもない。

 

 

『改革派』の一員・長島昭久氏は離党となるだろう。首相・安倍晋三氏はポストと引き換えに民進党一本釣り を勤しむ。推薦人20名を集められない長島昭久氏と一緒に離党届を提出する者は、せいぜい数人だろうに。