三宅雪子が教える18歳からの『投票のシカタ』其の二



著者/三宅雪子      (元 衆院議員



【2013年の参議院選挙である候補が獲得した票が約17万票。しかし、落選。一方、某政党某候補はその5分の1以下の3万票あまりでで当選。「え?どうして?」と疑問に感じた方が多かったようです。そのカラクリは以下の仕組みからきています。

参議院比例代表では、政党名得票数とその政党の属する候補者個人名で投票ができます。

その2つの合算で、まず、各政党への議席配分が決まります(ココ重要)

そして、その議席配分の中から、「個人名での投票順」で当選者が決まります。

例えば、

ある政党が2議席獲得して、その政党候補者の獲得投票数が以下のような場合、

A候補 30万票

B候補 20万票

C候補 15万票

D広報 10万票・・・

A候補とB候補が、上位2者になりますから、この2人が当選となります。

参考(2013年各政党獲得比例票と議席数)

自民党       18,460,335.204    (18)
公明党        7,568,082.149   (7)
民主党        7,134,215.038    (7)
日本維新の会    6,355,299.503   (6) 
共産党        5,154,055.457   (5)
みんなの党     4,755,160.805   (4)
社民党        1,255,235.000   (1)
生活の党        943,836.577   (0)
以下省略

この議席配分でわかるように、125万だったら、(最初の)1議席は獲得でき、94万であれば、その1議席は取れないということです。
これでみると、生活の党は、あと20~30万上積みがあったら、1議席獲得できた可能性があったということです。
政党が議席をとれていない場合、その党の中で、例え、半分の40万票を取っていても、議席自体がないのですから当選はできません。
極論ですが、94万すべて1人で取っていても、当選できません。

このため、17万票とったけれど、当選できないということが起きてしまうのです。

有権者から見ると、大変わかりにくく、不公平に見えるため、この比例代表の制度については様々な意見があります】










『2016年01月20日
浸透していない参議院選挙 投票の仕方 キホンのキ ②』より転載(一部 抜粋)