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【小林怒り新党】この男の本気度を検証しよう












憲法学者小林節 氏(慶應義塾大学名誉教授)が9日、東京都内で記者会見し、参院選の全国比例区から立候補する方針を表明した。政治団体「国民怒りの声」を設け、公認候補者10名のうち、自身以外の候補者9名はインターネットで募るのだという。これにより公職選挙法の規定する「確認団体」(政党に準じた活動/10名以上届けで可)を目指す。〈反安倍政権の新たな政治団体設立により、野党間で票が食い合うことへの懸念については「(反安倍政権の)パイを大きくしないといけない。中間層の受け皿がなければならない。苦肉の策だ」と述べた〉(9日 産経ニュース)



怒り新党』の動きに対し、野党幹部は一斉に批判の声をあげた。〈民進党安住淳国対委員長は記者会見で「選挙が近づくと、いろんな人がうごめく」と批判的に指摘した。参院選の1人区で「野党統一候補」の動きが共産党などとの間で進んでいることを挙げ、「それに大きな影響を与えるものでは全くない」と切り捨てた〉(10日 産経ニュース)。この動きに唯一、「怒らなかった」党が社民党である。〈社民党吉田忠智党首が、憲法学者で政治団体「国民怒りの声」を設立した小林節・慶応大名誉教授と12日夜に会談し、夏の参院選比例区での「統一名簿」を呼び掛けたが、断られていたことがわかった。党勢が低迷する社民にとって、統一名簿は打開策の一つだったが、民進党との合流検討も含めて見通しが立っていない。/関係者によると、吉田氏と又市征治幹事長が、小林氏に対し、社民の比例区候補が「国民怒りの声」の統一名簿に参加することを提案。だが小林氏は、小政党の救済には協力できないとして、断ったという。統一名簿は、野党各党の参院比例区候補が、一つの政治団体に名を連ねて選挙に臨む方式で、野党票の分散を防ぐ効果があるとされる。社民側は引き続き、小林氏側に連携を働きかける方針だ。〉(13日 朝日新聞デジタル

社民党現役党首の吉田氏は 参院選の全国比例区において落選濃厚である。事実上の合流にあたる「1994年新進党方式」が 関の山だった。小林氏が4月、「さくらの木」(日本版オリーブの木)を発表するころなら綱領、政策について、岡田執行部とコンセンサスを図れたはずだ。
参加方針を決めていた吉田氏も 「さくらの木 のご破談」は やらせ、であったはず。なぜなら、3月ー4月にかけ維新の党を吸収した旧民主党民進党)内では、いずれ、生活の党一部議員と社民党を吸収する容認論が過半を占めていたからである。幹事長の枝野幸男氏が「これ以上の選挙協力は考えていない」、つまり「日本版オリーブの木はありえない」とする考えを明らかにした時点において、社民党に残された道は「1994年 新進党方式」だった。民進党合流論は今更感が漂ってしまう。


さて、社民党とのミニ「日本版 オリーブの木」を拒った(と報じられた)当事者「怒り新党」の小林氏は まとも か。小林氏は日刊ゲンダイなどで自民党議員を「世襲貴族」と蔑み、平和安全法制をめぐる「立憲主義の回復」を旗印に野党の選挙協力を主張する、メディアでは著名な憲法学者だが それはそうと一般的な知名度は低い。せいぜい個人票は30万票足らずだろう。〈ただ、新団体設立は政権批判票をさらに分散させかねない。小林氏自身、会見で「私が望む形で野党共闘が実現して、私の存在が邪魔になれば応援団に戻りたい」とも語っている。〉(10日 毎日ニュース)小林氏が立候補するなら「怒り新党」はトータル100万〜150万票程度の集票力とみられ、 公募組9名は捨て駒となる。



確認団体資金はインターネットのクラウドファンディングを駆使するのだというが、支持が集まらなければ「身を引く」とも小林氏は明言しており、参院選の全国比例区からの立候補は なお 流動的だ。「小政党の救済には協力できない」はアウトサイダー現象を掴みたい現れだろう。しかし、選挙区の一人区で野党系候補者に推薦状を、民進党を含めた「比例名簿」なら応援団に戻る…等々の姿勢は野党間協力を乱してまで立候補する人間とは思えないほど「インナー的」。これでは本気度にも?である。





記者会見によれば新党名「国民怒りの声」に関して参院選後「怒り」を外す。先ほども書いたように立候補は流動的であるものの、もし、小林氏の発言どおり立候補を果たし、見事 議席を獲得すれば 参院会派「国民の声」となる。「国民の声」は90年代に存在した政党だ。すぐに旧民主党に吸収され消滅したことは強調しておきたい。所属議員には「憲法改正派」の元外相前原誠司氏らがいる。この党名の由来だが、「国会審議の中継で『国民の声です』と紹介されることを狙った」といった情報は聴いている。小林氏も、『国民の声』として、NHKアナウンサーが紹介する日が来るのだろうか。はたまた。