【選挙協力】社民党が仕掛ける『日本エレキテル連合』的 とは?
「野党」のポジションすら汲々だ。
手をこまねいたわけではない。党首・吉田忠智氏が野党間の「つなぎ」を党大会において銘打ち、先ごろ、慶應義塾大学名誉教授・小林節氏が事務責任者を務めるとみられる確認団体「日本版オリーブの木」(名称未定)へ参加する方針を固めた。それが意味するのは比例区での「社民党消滅」だ。
【社民党は3日、夏の参院選に向けて野党の一部で浮上している比例代表を野党統一名簿で戦う「野党連合」構想に参加する方針を固めた。3月31日の党常任幹事会で又市征治幹事長が提起し、大筋で了承された/社民党は改選を迎える吉田忠智党首と福島瑞穂前党首の比例2議席確保を目指し「比例250万票以上」を目標に掲げる。だが、党勢の低迷が続く中、「1議席獲得さえも危うい」との見方があり、統一名簿方式で比例票の上積みを狙う】(4月4日『産経ニュース』)
党内で「日本版オリーブの木」構想を推し進めようとせんとする勢力は 生活の党に近い議員だ。「政界再編」派の維新の党元代表・松野頼久氏は無役のため旧維新の党系議員への影響力はなきに等しい。だからか、旧みんなの党出身の代表代行、副代表の旧維新の党系執行部も そろって「参院選は民進党で戦うべき」だったらしい。
民主党幹事長(当時)・枝野幸男氏は「衆院選での これ以上の選挙協力は考えておりません」と発言している。額面通り捉えては枝野氏の思う壺。じつは、社民党、生活の党両所属議員へむけての「合流打診」である。つまり、「日本版オリーブの木」構想の「いいじゃないの〜」「ダメよ、ダメ、ダメ」は やらせ だ。
社民党の吉田氏は、職員労組へ次のような弁明をつづけるだろう。
「我が党の党勢では1議席の獲得も厳しい現状だ。政党要件を失う。政党助成法や国会法における政治団体となれば、テレビ討論会に我が党の代表が出演できない。そこで、我が党は、比例区における「野党統一名簿」へ参加する決意だった。だが、岡田代表が不参加表明をされ、ますます我が党の党勢は危うい」