衝撃「ブラック・ホーム」に手を貸す厚生労働省



「介護離職ゼロ」だという。
ヤボな政治標語も そろそろ いい加減にしてほしいのだが−
 
日本介護福祉士養成施設協会が公表する資料では、その登録者が130万を超え、資格雇用としては 他の産業の追随を拒むビック・マーケット「介護」。
現・自民党参院議員の渡辺美樹 氏が居酒屋グループ『ワタミ経営資源を回し、蝕手を伸ばした 「介護」。


ハードの事業所数も 街中にある。現在、全国に3万箇所もの「介護施設」が届けられており、その実は保健福祉センターはおろか、所管の厚生労働省ですら 測りかねるに違いない。


「介護」はこの国の惨状と表裏一体だ。
2014年、総人口に占める65歳以上の高齢者の割合が およそ26パーセントとなった。この国を「高齢化社会」の渦が席巻し はや久しいが、いくら「介護」を国策めいた政治標語 で営利団体に行わせようとしても、どうにも こうにもだ。 この国の悪しき慣習が「介護」を破壊し尽くしているからにほかならないからだ。

参入、資格、採算、の障壁を厚生労働省が取り払い、 次の日、焼け野原に現れたのは…
 

『現代ビジネス』が全国民必読の記事を掲載した。



『「地獄」の介護現場
~虐待・セクハラ・逆ギレ……職員の「質の劣化」が止まらない
絶望的な負のスパイラル』(2016年2月17日付)



著者/中村淳彦



【介護関係職の有効求人倍率は全国平均で2倍を超え、東京都で4.34倍、愛知県で3.96倍、大阪府で2.77倍と目を覆うような状態だ。これから急速な高齢化が進む大都市圏で、特に人材不足が顕著となっている。

私が介護にかかわった時間は呪われたような悪夢だったが、私自身が介護の素人であり、超高齢化社会という需要だけに群がった能力が低い経営者だったことを差し引いても、介護は人手不足、低賃金、重労働、ブラック労働まみれ、人材の異常劣化、子が親を捨てる姥捨て山化など、負の要素が複雑に絡まりすぎた異常な世界だった】



 「介護」に、やりがいのある仕事を通じた社会貢献、といった偏った職業観を有するとすれば それは満遍なく虚。



【介護職に対しては、まだまだ善良で優しい人材をイメージする人が大半だろう。しかし現実はその逆だ。彼らは「経済的貧困」と「関係性の貧困」をダブルで抱える社会的弱者だ。止まらない人材の質の低下が重なって、現在の介護現場は温かさどころか、常に根深い不満が渦巻く。

自分が貧しい弱者なのに、他人である高齢者に笑顔で「豊かな老後」を提供できるはずがない。現在の介護現場は、心に余裕のない貧しい者たちがいがみ合い、罵り合い、奪い合い、弱者イジメが蔓延する絶望的な風景が日常となっている】





厚生労働省が、「介護」にあえぐ 高齢者 の涙となる。

すえはテメェですよ。